各社さんからお試しサンプルで採らせていただいた採用適正診断。
なかなかおもしろいです。
どんな項目を採用面接で重視するか
どんなメッセージで求人広告を打つか
どんな入社動機付けをするか etc…
いろいろ分析して仮説を立てる良い判断材料になります。
3社を比較してみると、
【A社】
「能力テスト」と「適正診断」に分かれている
■良い点
・「能力テスト」はSPIの様に知識で解く問題ではなく、考える力で解くものなので、妥当性の高い【能力】と考えてよい
・モチベーション要因の特定により、入社動機付けから入社後のマネジメントにまで活用できる
・「適正診断」で特定する能力の項目数が24項目と、多すぎず少なすぎず、面接での聞き出しに活用しやすい
・受験後の結果が早い(30分程度)
■悪い点
・モチベーション要因は受験者の現在の立場や状況に左右されるので、ハイパフォーマーの特徴としては活用できない
・「適正診断」は自己認識の自己申告なので【能力】とは言い難い
・受験時間が長い(約60分)
【B社】
■良い点
・受験時間が短い(約20分)
・応募者が多ければ一人当たりの単価が圧倒的に安い
・コンプライアンスリスクに関する分析があり、リスクの高い応募者を見抜ける
■悪い点
・「適正診断」の傾向分類が6種類と少なく、面接で具体的な事を聞き出しにくい
・分類が大きすぎて、クリティカルなポイントが分からない
・全てが応募者の自己認識の自己申告で、その妥当性に疑問がある
【C社】
■良い点
・受験時間が短い(約20分)
・適職の分布が見やすい
・適正診断の分類は細かく、面接で聞き出しには使いやすい
■悪い点
・全てが応募者の自己認識の自己申告
・結果が出るまでに時間がかかる(約1週間)
適正診断採用のポイントとしては、以下の3つかなと思いました。
①面接で活用しやすいか
・傾向や能力の分類
ある程度細かく能力が分類されていないと、面接で具体的な行動や考え方の聞き出しがしづらい
・結果が出るスピード
特に零細企業にとっては、採用したらすぐ働いて欲しいのに、1週間も結果が出ないのは使いづらい
②採用決定後に活用できるか
・応募者の組織に対する指向性
応募者が組織のどんな項目を重要視するかが分かると入社動機付けや入社後の人材配置、マネジメントに活用しやすい
・応募者の行動に対する指向性
行動の傾向は能力ではないので、自己申告でも妥当性が高く、自社のハイパフォーマーの行動傾向と見比べて採用ができる
③【能力】を測る事ができるか
・問題を解く
自己申告で質問項目に答えるだけでは、能力は分からないが、問題を解けるかどうかで考える、感じる能力を測る事ができる
今回採ったサンプルを基に、
・どんな項目を採用面接で重視するか
・どんなメッセージで求人広告を打つか
・どんな入社動機付けをするか
を妥当性の高い内容にしたいと思います。